心の痛み 体の痛み
物理的なダメージに対して
『体が痛い』
って言いますよね
で、同じように精神的なダメージ
例えば疎外感等に対しても
『心が痛い』
って言いますね
体が痛いのは分かるんですが
心が痛いってどういうことなんでしょう？
実際に心という器官があり、そこが物理的に傷ついてる？
いやいや、そんな器官ないことは百も承知です
じゃあ心が痛いっていうのは単に比喩表現？
体の痛みとは似ても似つかないものなんでしょうか？
実は心の痛みと体の痛みには
共通する身体的メカニズムがあります
これらの関連性について実験を行ったのが
UCLAの心理学者である Naomi I. Eisenberger教授
実験内容
彼女が行った実験をざっくり紹介しますと
１．3人でボールをトスし合う遊びをします
２．急に自分だけボールが来なくなりました
３．そのとき、脳はどうなっているの？
という内容です
もう少し正確に実験内容を説明すると
・実物ボールではなく、ボールトスのコンピュータゲーム
・ＭＲＩで脳をスキャンしながら実施
・プレーヤーのうち被験者は1人
・他の2人はコンピュータープログラム
・徐々に被験者にボールが来なくなる
・被験者は実験の趣旨と相手のことを知らない
こんな感じ
実際、皆さんがこんなシチュエーションになったらどうですか？
僕だったらめっちゃ動揺しますね！
「え、え、なんで？？？」
「俺なんかしたっけ？？？」
ってなります
まぁここまで極端に動揺しないにしても
非常に多くの方が疎外感を感じると思います
ではそのとき脳はどうなっているのか？
実験結果
結論から言うと
体が苦痛を受けた時に反応する脳の部位が、今回の実験でも活発化しました
つまり
体の痛みに反応する脳の部位と、心の痛みに反応する脳の部位は同じということです
『心の痛み』って、唯の比喩表現ではなく
脳にとっては実際に痛みということなんですね
では、なぜこのような事が起きるのか？
孤立に"痛み"を感じる理由
痛みとは本来、危険を知らせるためのものです
命に関わるほどの怪我や病気をしていたとして、
それに気づかなかったら大変ですからね
そしてこの孤立や疎外感に対する痛みも同じと考えられます
社会（群れと言ってもいいかもしれません）を構成する人間にとって、孤立は命に関わります
（まぁ現代ではそんなことはないと思いますが）
つまり心の痛みというのは、
仲間の元に戻れ
という脳からの警告ということなんですね
なので皆さん
孤立したり仲間外れになって辛いとき
まずは誰かと話しましょう
間違っても一人で抱え込まないように！
まとめ
昨日彼女と別れて心が痛いけど、これも脳からの警告
ばいちゃ
